学校創り 自主発表 2005年2月4日 |
自主発表 2月4日(金) 午前 8:50〜 午前の部 教室にて ※午前の公開は、杉渕学級のみです。 ◆1、2校時(8:50〜10:25) 1 基礎学力づくり ・計算…10マス計算 ・漢字…5年生の漢字プリント ・音読…発表の練習 2 追究 イメージを広げる 一文の解釈 「字は、下手でもていねいに書こう」(教科書より) 3 追究 道徳 「母を背負ってくれたタクシー運転手」 4 追究&表現 新河岸祭りに向けて ・番組…ニュース、クイズ、お笑い、踊り、歌など。 練習とリハーサル 休憩(20分休み) ◆3校時(10:45〜11:30) 5 表現 ・歌…『少年の日はいま』、『ビリーブ』 ・合唱構成…『ぞうれっしゃがやってきた』 ・ 『夢から醒めた夢』 ※午後は新河岸小自主発表のため、午前は3時間授業 午後の部 ※新河岸小自主発表 案内は、 → http://www.ecopolis.city.itabashi.tokyo.jp/edu/singaes/ をご覧ください。 杉渕学級は、13:15くらいからスタートします。 ※場所は、体育館になるでしょう。 ・発声練習 歌…『モルダウ』 『ウイズユースマイル』 もう一曲は秘密(笑) ◆チャレンジタイム(13:30〜13:45) ・計算…10マス計算たし算、10マス計算連続、なんのこれ式! ・漢字…難しい読み方 ・音読…『銀河』 『月夜のみみずく』 『いろはかるた(京都)』(超高速読み) 『わらぐつの中の神様』 『大造じいさんとガン』 ◆授業(13:45〜14:30) 国語 『大造じいさんとガン』第3場面 ◆全校発表(15:00〜15:15) 『夢の世界を』 『スイミー』 『雨ニモマケズ』 『ビリーブ』 『スマイルアゲイン』 その後、図書室で、研究報告、講演(生越先生) ※16:30終了です。 その後、図書室にて懇親会をおこないます。 「新河岸小は、自主奨励校」(笑) ある若い先生のコピーである。 ぴったり。 研究奨励校が終わったのに、どうして発表するの? 自主的に発表したら、かっこういいでしょう。 やらされるのはいやだけど、自らするのはいいでしょう。 なにも、発表しなくても… 何か目的がないと、氣合が入らないでしょう。 研究主任の私は、 ・自主発表(校長先生も同じ考えだった) ・全員公開授業(4月〜1月 ※2月はまとめ) ※学級担任は、最低1回の研究授業 をお願いした。 あれから、9ヶ月。 いよいよ、成果を発表するときがきた。 もちろん、すべてがよくなっているわけではない。 たりない点、できていない点も多々ある。 しかし、自主的に公開する という志にくもりなし。 子どもを伸ばすための研究(研修)をしてきた。 その成果を見ていただきたいと思う。 そのものズバリ 2月4日の自主発表が近づいてきた。 今回の発表は、いっさい飾りなし である。 あわてて校内を掃除したり、新しい掲示をしたり…することはない。 普段そのままである。 指導案もなし(※学校公開ということなので)である。 職員の負担は、ぐっと軽くなった。 その分、授業に集中してほしいと思う。 研究奨励校の研究をしてきた人は、口をそろえていう。 「大変だった」 「なんのための研究か」 大変なのは、授業以外のことが多い(笑) 本末転倒である。 子どもを伸ばすための研究→その発表 から、ずれている。 どうでもいいことに力を注いでいる… 今年の新河岸小は、そういうことがない。 1年で子どもがどこまで伸びたか それだけを見ていただきたい。 誇れるもの 2月4日の自主発表が近づいてきた。 新河岸小の取り組み(2004)の発表である。 「子どもがどこまで伸びたか」 できるだけ多くの方に見ていただきたいと思う。 全学級が授業を公開する。 チャレンジタイム&授業。 計60分の公開である。 公開する教科は、本人任せ。 調整することはしなかった。 国語、算数、理科、社会、総合、道徳ときれいにわかれた。 その後、全校発表。 音読&歌である。 声が違う、表情が違う。 今回は、ちょっとした演出あり。 前回より、盛りだくさんである。 難度も高くなっている。 見応えがあると思う。 学校全体の力の結集である。 ・仲がよくなければできない。 ・さぼる人がいたらできない。 ちょっと飲み過ぎ(笑)は、許してもらおう。 雰囲氣 2月4日の発表まで、あとわずか。 新河岸小は、静かな熱気に包まれている。 それぞれが、それぞれのポジションで仕事をしている。 今日は、資料を袋詰めする日だった。 6校時、倶楽部終了後におこなわれる予定だったのだが… いつまでたっても、始まる氣配がない。 聴いてみると、すでに終わっているという。 (事務室の方々、主事さん、栄養士さん、養護の先生、教頭先生)。 担任が忙しいことを知って、してくださったのである。 思いやりがうれしかった。 研究報告(杉渕が発表 研究主任なので)のプレゼンテーション。 これが、傑作。 担当の方は、楽しんでつくっている。 試写会(まだ、制作途中だが)。 職員室中、大爆笑。 これを見せたあと、私が発表するのか… うーん、困った。 「これで、研究報告を終わります」 といいそうである(笑) どんなプレゼンかは、当日のお楽しみ。 私は、今日の授業を振り返る。 明日の計画を練る。 もちろん、2月4日に向けての計画である。 教材づくり。 今週の漢字カード。 難読語シリーズ。 今回は、お笑いをたっぷり入れることにした。 カードづくりに時間がかかった。 ようやく仕上がった。 発声練習のための教材づくり。 ※これは、当日のお楽しみ。 午後、チャレンジタイムの前におこなう。 他の人たちも、授業準備。 今、新河岸小は静かに燃えている。 いい雰囲氣である。 直 前 2月1日(火) いよいよ2月。 自主発表会まで、あと3日である。 ◆全校チャレンジタイム ロングバージョン 今日は、全校発表の練習。 まずは、通し。 入場から退場までおこなう。 流れをつかませるためである。 続けて、指導。 『雨ニモマケズ』 強弱、緩急をつけるところなどを調整。 低学年が難しい。 3年生以上は、楽々ついてくる。 『ビリーブ』ちょっとした演出あり。 そのため入りが難しい。 その部分を、音楽の先生が指導。 『スマイルアゲイン』 「スマイルアゲイン」の部分が地声になりやすい。 低学年の子。 一生懸命になると力んでしまう。 このへんを、音楽の先生が指導する。 「スマイルアケン」という感じで歌うといいのではないか。 司会との絡みも調整。 ◆学級のほうは 『ぞうれっしゃがやってきた』 氣合が入ってきた。 子ども役は、うまい! 場の空氣が変わる。 『夢から醒めた夢』 こちらは、氣合入りまくり という感じである。 欠席した子、早退した子がいたのでそろわないところもあった。 それをのぞけば、かなりいい。 役はすべて変わっている。 歌 こちらの意識の調整が難しい。 レベルが上がると、もっと上をねらいたくなる。 ある部分があがると、他の部分が見劣りしてしまうのである。 さて、どうするか。 『大造じいさんとガン』 第2場面終了。 第1場面の「ううむ」と第2場面の「ううん」が問題になった。 同じなのか、違うのか? 明日から、第3場面。 授業場面まであと2回。 音読 よくなってきた。 ・新聞づくり。 ・新河岸祭りの準備。 ・その他いろいろ。 2月2日(水) ◆音楽朝会 全校発表の練習。 氣になるところの練習 ・『ビリーブ』の入り ・『スマイルアゲイン』の一部 通し練習。 全部で、15分くらい。 前回の倍である。 その後、氣になる点を指導する。 ・指揮台が前すぎる。 そのため、子どもたちの声が、後ろへいかない。 変な方向へいってしまう。 ・響かせようという意識がたりない。 →声を天井に響かせる。 声を体育館中に広げる。 この2点を指導する。 ちょっと指導するだけで、がらっと変わった。 ◆『大造じいさんとガン』 第3場面に入る。 おとり作戦について話し合う。 切れ味鋭い意見も出された。 ようやく、休みぼけから抜け出したか? ◆音読 『わらぐつの中の神様』大工さんの最後のセリフ。 『大造じいさんとガン』第3場面の後半。 以上が中心。 ◆歌 体育館で練習。 パネルは圧迫感があるので、取り外すことにした。 座席で歌うより前で歌った方がよく響いた。 歌う位置を変更。 発声練習、歌は、前でおこなうことにした。 ◆『ぞうれっしゃがやってきた』 いい感じで仕上がってきている。 ◆『夢から醒めた夢』 突出した子が増えてきた。 その子がセリフをいうと、空間が変わる。 聴いてのお楽しみである。 ◆新河岸祭りにむけて プレゼン、その他いろいろな練習。 今日は、歌、音読もおこなっていた。 理科、社会、調べたことのまとめる。 ◆教材作成 ミニ10マス計算 ミニミニ10マス計算 ミニミニミニ10マス計算 用紙を作成。 2月3日(木) 自主発表会まで、あと1日である。 ラスト1! ◆『大造じいさんとガン』 第3場面の2回目。 おとりのガンがハヤブサに攻撃されるシーンを扱う。 本時の場面の書き込み。 ◆音読 『大造じいさんとガン』第3場面の後半。 緊張感を出すように指導。 ◆歌 ポイントになるところを少しずつ練習。 ◆『ぞうれっしゃがやってきた』 ようやく、全員そろって練習できた。 仕上がってきた。 ◆『夢から醒めた夢』 こちらも、しあがってきた。 氣合が入っている。 ◆新河岸祭り プレゼン、その他いろいろな練習。 今日は、歌、音読もおこなっていた。 調べたことのまとめなど。 おもしろそう。 ・教室環境整備 ・体育館のセッティング ボードを片づける。 必要なものをセットする。 ・CDラジカセ、 ・移動黒、チョーク ・机 ・その他 掲示 新聞、大新聞を掲示する。 放課後、体育館を清める。 授業する場、そして、全校発表がおこなわれる場を掃いた。 明日、子どもたちが全力を発揮できるように… 思いを込めて掃いた。 廊下、階段なども、いつもより入念に掃いた。 いよいよ、本番。 2月4日(金) いよいよ本番 いよいよ本番。 早めに学校へ。 南門を開ける。 最終チェック。 7時30分には、はやくも参観者到着。 全校発表の練習。 リハーサル。 最後の練習である。 並んだときから、子どもたちが違っていた。 氣合が入ったいい顔をしている。 「いける!」 と直感した。 はたして… 前回とはえらい違い。 表情、声、響きなど。 急激にレベルアップしていた。 思わず、涙がこぼれそうになったほどである。 厳しい私が「99点」をつけた。 午後の本番は、もっといけるだろう。 あっと驚く新河岸小の全校発表になる。 間違いない! 1校時 ◆基礎 基礎学力づくり ミニミニ10マス計算。 大きさが、いつもの4分の1(笑) 漢字プリント(5年生)。 音読、全校発表の練習。 ・『スイミー』 ・『雨ニモマケズ』 ●参観者の感想・記録より 体育館から息を切らした子どもたちがぞくぞく教室に戻ってくる。 すぐに自分の席に着き、机の上にあらかじめ用意してあった10マス計算の プリントになにやら書き込みをしている。 全員がそろったころ、杉渕先生登場。 「いいですか、いくぞ。」で、子どもたちは 手を膝に置き、戦闘態勢に入った。 「よーい、ドン!…1,2,3」できた子から「はい」の声。 すかさず、「よーい、ドン!…1,2,3」 このテンポがすごい。 子どもたちが、次にやることがわかっていて、時間のむだが全くない。 どの子も集中し、真剣に取り組んでいる。 すごいクラスだ…。 当然のことですが、はじめから圧倒されてしまいました。 続いて、音読、歌と続きました。 音読となるとイスをサッとひき、クラス全員が息を合わせて音読していまし た。 驚いたのは、声の響きです。 歌の声もそうですが、音読や表現の声の響きがはんぱではありませんでした。 校舎内にこだまして響き渡るような声でした。 子どもたちがここまでできるようになるまで、杉渕先生はどれだけ努力されて きたのか、気が遠くなりました。 子どもたちから、やる氣、パワー、充実感を感じました。 さらに、自分たちで、いつでも、どこでも対応できるのではないかというよ うな雰囲気を感じました。 歌声は、きれいで、ひきこまれました。 くもりがない。にごりがない。 今まで聞いてきた合唱とは次元が違いました。 1校時 ◆追究 イメージを広げる 「字は、下手でもていねいに書こう」(教科書より) この文を解釈、イメージを広げていく。 提案の授業である。 途中、話し合いに介入。 3つの視点で考えさせる。 ・車を汚された運転手 ・車を汚してしまったおばあちゃん ・それを見た私(おばあちゃんの娘) ●参観者の感想・記録より この1文で指名なしです。 想像できますか。 杉渕学級の子どもだから授業になるのでしょう。 教師は、学習材の提示と板書だけ。 あとは、子どもたちが進めます。 しかし、中身が濃い! 心の教育ともいえましょうか。 ・心を入れる ・誠意 ・自分への厳しさ・・・ 子どもたちの視点は、日ごろの指導が表れているんだなとすぐに感じました。 『字は下手でも、丁寧に書こう』 杉渕学級の定番にして十八番 思ったことをどんどん言う授業 ・ どういうときに だれが言ったと思いますか ・ 何を書いているんだと思いますか ・ 下手でもいいということは ・・・ ・ 今までは、どういう字を書いていたんだと思いますか などなど 時間、場所、氣持ち、などの発問の基本をおさえて 普通学級なら、先生が突っ込むところを子どもがしていました。 発問は、こういうところから始めるんだな、 というのがよく分かりました。 また、「どういうときに、だれが・・・」 という発問を子どもがしたときに他の子どもが、ぼそっと 「だれがかい!」 と、小声で突っ込んでいたのが、おかしかったです。 「今は、その発問のタイミングじゃないだろう。」 「いっぺんに、二つも発問するなよ・・。」 ということが、言いたかったのかもしれませんね。 そういうことが言えるというのは 授業の流れや組み立てまでも その子は、考えながら発言しているということで 恐ろしいくらいです。 席の近くの 発言していない子に 「〜〜〜〜って言ってごらん。」 と声かけをしている子どももいて (しかも、自分が目立たないように) 優しすぎる〜と感動しました。 道徳 「母をせおってくれたタクシー運転手」 ●参観者の感想・記録より ?道徳「母を背負ってくれたタクシー運転手」 ?とリンクしています。 指名なしで進めつつ、話し合いの視点を先生が投げかけます。 「おばあちゃんについて」といった具合に。 次の活動に続きます。 2校時 公開の裏目玉授業である。 ※これは、わかる人にしかわからない。 ◆新河岸祭りの準備 2月9日(水)、新河岸祭りが行われる。 特活的な行事である。 学級ごとにお店を出す。 多くが、ゲームのお店である。 (かんボーリング、ストラックアウト、その他いろいろ) 杉渕学級は、毛色が違う。 「いきいきスタジオ」である。 テレビ番組をやるのである。 ・ニュース ・天氣予報 ・コント ・クイズ ・マジック ・読み聴かせ ・踊り ・歌 などなど。 50〜55分の番組である。 学級をA、B2つにわけている(前半と後半)。 それぞれ、班ごとに準備、練習を始める。 私はというと、参観者の質問に答えている(笑) ※音読の指導、指名なし発言の指導などについて。 子どもが自主的に活動を進めているので、暇なのである(笑) 「子どもが熱中してていねいに取り組んでいますね」 「遊んでいる子がいませんね」 「どうして、くずれないのでしょう」 などなど。 上記の質問以外の声。 子どもたちが自主的に活動する。 ・一生懸命 ・熱中 にぎやかだけど、うるさくない。 熱気むんむんだけどさわやか。 そんな空間なのである。 3校時 公開授業、午前中のメインである。 ◆歌 『少年の日はいま』 『ビリーブ』 ●参観者の感想より 声が一つになっているというのを確かめることができました。 音質や高さ、そして何よりも気持ちがそろっています。 そろっているから美しく、パワーがあります。 ◆合唱構成 『ぞうれっしゃがやってきた』 1学期の学校公開でおこなった『ぞうれっしゃ』 2曲減らし、10分で構成。 配役も総入れ替え。 転入生3人は、初めての体験。 ●参観者の感想より 『ぞう列車がやってきた』 今まで、見た中で一番良かったです。 銃声の音の場面など 一発、一発 心に突き刺さってくるような感じを受けました。 それほどの緊張感でした。 とにかく 【間】のとり方がすごい。 学級のみんなが、仲良しの証拠 学級づくりができている証拠 あうんの呼吸で 劇が展開されていました。 最後の場面。 学級全体が一体化して うねりとなって 感情の高まりが感じられました。 何て言ったらいいのか・・・ 信じられませーーーンの世界です。 劇そのものも 非常に練られているものだし 再演ということもあってか 子どもの細胞レベルにまで 劇が染み込みつつある感じでした。 ◆音読劇 『夢から醒めた夢』 学習発表会でおこなった劇を、音読劇にアレンジしたもの。 動きがないぶん、難しい。 ●参観者の感想より 「夢から醒めた夢」 今回は、セリフのみということで そのぶん セリフに集中して 聴くことができました 途中、私は 目をつぶって聴いていました。 1つ1つのセリフが 迫力をもって せまってきました。 抑揚・間・個人の演技力・集団の迫力・強弱・スピード・・・・ まるで、ラジオ朗読を 聴いているかのような 完成度の高さでした。 NHKで流しても 十分、お金がとれるよーー!!(笑) メソ役の子どもがやくざになっていたのにも、びっくり。 ここが、再演の醍醐味ですね。 この劇から受け取ったメッセージは 以前は 「友情」とか 「人の思いやり」 でした。 今回は、 ・ 本当に悪い人はいないんだ ・ 性善説 ・ 人間には、色んな面があって状況や環境に応じて 優しくもなれるし、悪くもなれる ・ 人生、やり直すチャンスがある などなどのメッセージを受け取りました。 3校時 表現 今回は、2週間という期間で取り組んだ。 ・歌 ・『ぞうれっしゃがやってきた』 ・『夢から醒めた夢』 ◆参観者の感想より 杉渕学級の音読,歌,劇等の表現を自分の身体に焼き付けることができまし た。 私の目に狂いはなかったと思っています。 やっぱり、本物の実践です。(全国区の実践家 M先生) ◆歌 『ビリーブ』 杉渕学級歌といってもいいくらいの定番。 歌いこむ。 メリハリをつける。 細かなところを表現する。 全校合唱の『ビリーブ』とは歌い方が違う。 このへんの使いわけも難しかった。 『ウイズユースマイル』 学習発表会で6年生が歌った曲。 すばらしい歌である。 内容のある歌である。 音楽の先生にもお願いする。 女子と一部の男子(高い声が出なくなった子)がアルト。 音程をとるのが難しかった。 男子はソプラノ。 覚えて表現するところまでもっていく。 さすがに、2週間では厳しかった。 3校時 表現 今回は、2週間という期間で取り組んだ。 ・歌 ・『ぞうれっしゃがやってきた』 ・『夢から醒めた夢』 ◆『ぞうれっしゃがやってきた』 6月の学校公開で実践している。 しかし、転入した3人は未経験である。 配役替え。 ナレーション役だった子が、軍人に。 あの柔らかな語りかけるような表現から一変。 恐ろしい軍人へ。 このへんは、担任しかわからないだろう。 二重人格?と思えるくらい違う。 落差がある。 悪女、と天使を演じきる女優である。 恐ろしい軍人役だった子が、愛らしい子ども役へ。 これまたおもしろい。 6月のビデオと今回のビデオを続けて見たいと思う(笑) 時間の関係で、歌をカットした。 『サーカスの歌』『動物園へようこそ』の2曲である。 これにより上演時間は、10分。 凝縮され、密度が濃くなった。 効果音は、銃声のみ。 ※原版は、爆弾投下、空襲警報などの効果音がある。 2週間という期間だったが、子どもたちはよくやった。 セリフのテンポは、すぐによくなった。 メリハリがある。リズムがある。 とくに、間の取り方がすごかった。 ちょっと文章では表現できない。 それぞれ、微妙な間をとっていた。 ちょっとしたアドバイスで、ぐんと上達。 レスポンスのよさを感じた。 ◆『夢から醒めた夢』 11月の学習発表会で実践している。 劇を音読劇に変える。 格闘家の場面をカット。 歌『2人の世界』(2回)をカット。 それでも、23分かかる。 大作である。 役を変更。 『ぞうれっしゃ』同様、大幅な変更だった。 親からクレームも。 あの感動がなくなる… つまり、あれ以上のものはできないというのである。 しかし、私は自信があった。 できる! 前回とは違った『夢から醒めた夢』になる。 変な職員、Hくん以外はできないといわれた役。 Tくんが、見事にこなした。 Hくんとは違う変な職員を見事演じきった。 メソ役が、親分役へ。 これまた、味がある。 学習発表会を見た人は、驚いていた。 どの役でもできる… サッカーでいえば、フォワードからバックまでどのポジションでもOK。 力がなくてはできないことである。 また、その力をつけるために実践したともいえるだろう。 無理だと思えることを可能にした。 「2週間でやるよ」 「えーっ」 といった子どもたち。 2週間で見事にその役になった。 午後 給食後、体育館に移動。 思ったより時間がかかった。 チョーク、CDプレイヤー、コード、グッズなどを準備。 1:15くらいにスタートする。 ◆発声練習 前年は、「明治チョコレート」「よーく考えよう」「燃焼系」 コマーシャルのパロディをおこなった。 もちろん、歌う声で。 今回も同様(笑) 「北の国から」「いい湯だな」「アジエンス」「てぷこひかり」 をおこなう。 「また、勉強か、やりたくないなー」 といってから、『北の国から』の主題曲を歌う。 「あーあーあああああーあ」 「なにいっているんだ。ばんばんいくぞ」 『いい湯だな』を歌う(ババンババンバンバンのところ)。 「一生懸命学習する姿は美しい」 『アジエンス』(坂本龍一作曲)を歌う。 しかも、中国語。 「一生懸命やる人は、す・て・き」 「てぷこひかり」のコマーシャル。 井川遥さんが歌っている歌。 ヘルメットをもっていきウインクしようと思ったがやめた(笑) そのあとは、最後の発声練習曲。 水戸黄門主題曲『ああ人生に涙あり』である。 一部の人に怒られた(笑) 多くの人は、よかったといってくれた。 「格調が高すぎて笑えなかった」 といった人もいる。 続いて歌。 ここからは、まじめにおこなう。 『モルダウ』と『ウイズユースマイル』 いよいよ、授業である。 まずは、チャレンジタイム。 基礎学力づくり15分の授業である。 ◆計算 ・10マス計算 3秒制限。 最近は、3秒でもていねいな字で書ける。 トップクラスの子は、1〜2秒で字もていねい。 昨年とは、次元が違う。 転入生とある子は、5〜10秒制限。 裏は一氣に連続で。 1分制限。 ・なんのこれ式! 公の舞台では初公開。 (例)24だったら、3×8、8×3、4×6、6×4 このように書いていく。 これも、多くの子は1分制限。 時間がかかる子は、1分30秒。 転入生とある子は、2分制限。 子どもたちは、毎日喜んでやっている。 「もう、やらなくていいよ」 「どうして?やりたい」 大好きなのである。 担任に似て変わっている(笑) バリエーションはたくさんあるが、今回は直球。 3秒制限は、はんぱではない。 よほど、集中していないとできない。 凄まじいまでの集中力である。 それでいて、さらっとやる。 悲壮感なるものはない。 これが、今の杉渕学級である。 ◆漢字 1 午前中は、プリント(書き取り)。 午後は、難読語である。 杉渕流のおもしろバージョンである。 たとえば… ・音読とのリンク 「川」「河」と書いてあるカードを提示する。 「小さな」(私} 「川」(子どもたち) 声を小さくする。 「もっと小さな」 「川」 ささやくようにいう。 「きれいな」 「川」 うんときれいな声でいう。 「きたない」 「川」 地声で乱暴にいう。 カードの両端に「川」とかいておく。 「こっちは」 「右がわ」 「こっちは」 「左がわ」 川違いのしゃれ(笑) このようなことばかりやっている。 ◆漢字 2 次は、難読語。 わたしを指さして 「先生、やなかんじー」 「とってもいいかんじ」というカードを提示。 「とってもいい感じ」 といわせる。 「海老」「海月」「蜻蛉」「蝸牛」「百足」〜 おもしろバージョン。 1「海苔」→「糊」→「のり」(中村紀洋選手の写真)→「のり杉」 この世な順番で提示する。 2「海豹」→「ゴマちゃん」(絵)→「タマちゃん」(絵) 3「梟」→「お袋」(絵)→「大塚」 「大塚、大塚、次はー」アナウンス 「池袋」(子ども) 4「河豚」→「福」→「アンディ・フグ」(アンディ選手の写真) 漢字は、こんな感じである。 ◆漢字 3 新河岸小のチャレンジタイム。 みんな、工夫している。 わずか15分で、音読、計算、漢字の3種目。 無駄な時間がない。 スピードがある。 リズムがある。 テンポがいい。 メリハリがある。 その中での漢字学習。 時間は、5分くらい。 書き取りをするには、ちょっと短い。 ということで、読み中心になっている。 ・新出漢字…教科書 ・1年生からの漢字の復習 ・部首 ・反対語 ・四字熟語 ・難読語 その他いろいろである。 十二支なども。 カードの命は、テンポ。 私の場合、お笑いが入る。 緊張と弛緩のくり返しである。 ◆音読 新河岸小の特徴である音読。 いわゆる表現読みである。 「声を出す」「暗唱する」系とは、一線を画する。 そこにとどまらず、並行して表現するところまで指導する。 1年生も同様である。 新河岸小の1年生は、普通の1年生のようには読まない。 変に力んだり、変な節回しがついたりはしない。 上級生の音読を聴いているのが大きい。 音読指導には、いろいろなパターンがある。 今回は、発表である。 ・今まで取り組んできた教材をメドレーで。 ・全員、グループ、一人ひとり ・指導場面 などなど。 今回選んだのは、教科書教材である。 私の場合、「教科書をやっていない」という批判を受ける。 ※根も葉もないことであるが… そんなこともあって、多くを教科書教材にした(笑) ◆音読 2 今回取り上げた教材は、次である。 『銀河』 『月夜のみみずく』 『いろはかるた(京都)』(超高速読み) 『わらぐつの中の神様』 『大造じいさんとガン』 ※『いろはかるた』だけが、教科書教材ではない。 ◆『銀河』 教科書扉の詩である。 切り口は、音読の声。 杉渕学級並びに新河岸小の音読は、声が違う。 地声ではない。 ちょっと高めのハイトーンボイスである。 聴かないとわからない。 すんだ美しい声である。 その声で、夜空を見上げているイメージを表現する。 視線が大事である。 「あの遠い空に〜」 上を向き遠くを見る視線。 もちろん、緩急、強弱もつける。 微妙に変化させていく。 ◆『月夜のみみずく』 メインは、リズム 美しい声で、リズミカルに読む。 ところどこリズムを変える。 もちろん、強弱、緩急もつける。 間も重視する。 鈴がころがるような音読である。 ◆音読 3 ◆『いろはかるた』 これだけが異質である。 杉渕流の「超高速読み」 全部で48秒くらいで読む。 かなり速い。 ・すべて覚えている。 ・すらすら読める。 が前提となる。 かなり速いので、集中力が要求される。 ハイスピードで全員がそろえるというのは、難しい。 普通は、すらすら読めればよしとする。 ハードルが低いから誰でもクリアできると思うのは、素人考えである。 目標を下げれば、それだけ士気が落ちる。 低レベルでも、達成できない子が出てくる。 目標を高くすると、士気が上がる。 子どもというのは、難しいことに挑戦したいのである。 超高速読み。 練習した分、うまくなる。 努力は、タイムという形になってあらわれる。 10マス計算の音読版(笑) タイムを縮めることに意識がいく。 ・すらすら読める など、あっという間にクリアしてしまう。 超高速読みの効果は、計り知れない。 ◆音読 4 ◆『わらぐつの中の神様』 おみつさんと大工さんの会話が中心。 この話のメイン場面である。 ・おみつさん……女子 ・大工さん………男子 ・ナレーション…全員 という役割分担読み。 ・登場人物になりきって読む。 ・会話文とナレーションの読みわけ。 この2点がポイントである。 ◆『大造じいさんとガン』 緊迫感を出す。 大造じいさんの心情の変化を出す。 思いのほか、難しかった。 物語を読むのは難しい。 ◆音読 5 音読にもいろいろある。 今の主流は、「声を出す」と「暗唱」だろう。 表現読みは、重視されていない。 このへんで日の目を見てもいいだろう。 なんといっても、おもしろいのだから。 ただし… 生を見ないとわからない。 生を聴かないとわからない。 ビデオでは、わからない。 生だと… ・響き ・空間が変わる ・子どもの息吹 ・エネルギー などなど。 ビデオでは、絶対に感じられないものを感じることができる。 ◆『大造じいさんとガン』 昨年度の発表では、『ごんぎつね』を取り上げた。 最後の場面である。 今回は、『大造じいさんとガン』の名場面。 王道で勝負したのである。 今の教科書は…読解力軽視になっているように思う。 これで力がつくのかな?と思う。 その場面を音読する。 読み取ったことを話し合う。 昔ながらの授業である。 新しいものは何もない。 いたって、シンプルである。 指名なし発言…を、非難する人もいる。 「深まりがない」 「意見を言うことばかり意識して、人の発言を聴いていない」 などなど。 ははして、そうだろうか。 授業を見た方は、真実がおわかりになるだろう。 以前から、いろいろいう人はいる。 私の対応は、簡単である。 「わかりました。それでは、先生の授業を見せてください」 「…」 見せてくれた方は、ただの一人もいない。 教育は理念で語るな、事実で語れ 若かりしころ、向山洋一先生に教えていただいた言葉である。 どんなことをいわれても、子どもの事実が問題なのだと。 今でも、そのシーンは鮮明に覚えている。 事実をもって語れ。 しかし、『大造じいさんとガン』の授業を見てもわからなければ… 私との接点はない。 参観者用にちょっとアレンジした。 いつもは、その時間にも書かせる。 今回は、家庭学習のみ。 音読後、いきなり発言させたのである。 まずは、音読から入る。 もちろん、表現読みである。 ・緊迫感を表現する。 かなり難しい。 ゆっくり田と、緊迫感は出ない。 早口になりすぎると、出ない。 スピード、間、緩急など、メリハリが必要。 私が見本を見せることが多かった。 最近、ようやく緊迫感らしきものが見られるようになってきた。 全員でそろえるとなると、難しさは倍加される。 音読練習、思ったより時間がかかった。 といっても、5回くらいか? ベースがあるので、教えればすぐうまくなる。 指導がスッと入るので、上達ははやい。 生を見てほしいとしか、いえない。 音読の後は、指名なし発言である。 「大造じいさんは、どうして銃をおろしたのですか」 ある子の発問で話し合いが始まった。 この授業は、今の杉渕学級の最高峰である。 それ以上でもなく、それ以下でもない。 まだまだではあるが、現在のベストであったと思う。 以前にくらべ、つっこめるようになってきている。 「なぜ、大造じいさんは銃をおろしたのですか。」 最近は、発問からはいる形に変わってきている。 自分の意見を発問に変えるのである(第一発言者)。 意見が出尽くしたら、頃合を見計らって、他の子がいう。 「ハヤブサとガン(残雪)の戦闘能力の違いについていいましょう」 と、話を進める。 たとえがおもしろかった。 会場が一番沸いたのは、のび太とジャイアンのたとえである。 ・戦闘能力 圧倒的な差がある。 しかし…残雪はただのガンではない。 ハヤブサより勝っているのは、「頭」「心(ハート)」 戦闘能力を、肉体系のみならず、3つの観点から考えた。 「残雪は、戦闘能力の違いがわかっているのか」 というつっこみあり。 「残雪が敵にぶつかったとき、大造じいさんはどう思っていたとおもいますか」 「なぜ、大造じいさんをにらみつけていたのですか」 ここで介入。 残雪のことについて、意見を集中させた。 ハヤブサと戦ったことについて、私が突っ込む。 「残雪ではなく、他のガンだったらどうか」 「残雪がただの鳥でなければ、大造じいさんにとって何なのか」 最後にも音読 途中でストップをかける。 「手をのばして、のところをさっき読み取ったことをもとにして、 読んでごらん」 子どもたちの読みが、ガラッと変わった。 ◆全校発表(15:00〜15:15) 『夢の世界を』 『スイミー』 『雨ニモマケズ』 『ビリーブ』 『スマイルアゲイン』 その後、図書室で、研究報告、講演(生越先生) |