学校公開に向けて  2004 10月



  学校公開の予定
  
   今回は、次週に移動教室(2泊3日)があります。
   その活動がメインになります。
  
   12日(火) チャレンジタイム 8時30分スタート
   1校時 算数 「少数のかけ算わり算」…グループ学習
   2校時 国語 「わらぐつの中の神様」…表現読み&指名
                      なし発言
   3校時 家庭 「私たちの衣食住」
   4校時 音楽
   5校時 体育 表現(踊り)
   6校時 道徳 「みんなのために」
  
   ◆チャレンジタイム
   ・計算…10マスかけ算、「なんのこれ式」
   ・漢字…3〜6年生の漢字
   ・音読…移動教室に向けて グループで 
  
   ◆算数「少数のかけ算、わり算」
   『少数倍のかけ算・わり算」を取り上げます。
   少人数制の指導です。
   学級を2つにわけての授業です。
   ・グループ学習…教え合い
   考え方をうまく説明できるでしょうか。
  
   ◆国語「わらぐつの中の神様」
   ・表現読み…グループごとに
   ・雪下駄がどうしてもほしくなったおみつさんについて
  
   ◆家庭 「私たちの衣食住」
   季節の変化
   →衣食住の変化
  
   ◆体育 表現
   移動教室に向けて踊りの練習
   ・グループで
    SOHRAN
    「いなせなロコモーション」
    全校ダンスで踊ったもの。
    笑えます。
    時間があったら、「マイムマイム」
  
   ◆道徳 「みんなのために」
   みんながいやがることを進んで引き受ける…
   しかも、積極的に行動する…
   そうすると、まわりが変わってくる
  
   まさに、学級づくりの極秘伝である教材(笑)
  
  
  13日(水) チャレンジタイム
   1校時 国語 「わらぐつの中の神様」…表現読み&指名
                      なし発言
   2校時 社会&理科…グループ学習
   3校時 算数 「少数のかけ算わり算」…グループ学習
   4校時 移動教室に向けての取り組み
  
   ◆社会 「工業地域と工業生産」
   ・グループ学習
   資料から読み取る→氣づいたことを話し合う
   「一生県名」→工業のさかんな地域
  
   ◆理科「てこの働き」
   てこについてのオリエンテーション
  
   ◆移動教室に向けての取り組み
   ・しおりづくり
   ・班ごとの話し合い
   ・係ごとの活動
   ・その他
  
  14日(木) 全校チャレンジタイム…全校で音読&歌
   1校時 国語 「わらぐつの中の神様」…表現読み&指名
                      なし発言
   2校時 社会 工業生産…グループ学習
   3校時 理科 てこの働き
   4校時 算数 「少数のかけ算わり算」…グループ学習
   5校時 移動教室に向けて
   6校時 総合 発表(音読、歌など)
  
   ◆全校チャレンジタイム
   各学級の音読発表。
   練習の成果が問われます。
   杉渕学級は、「いろはかるた」(京都)を取り上げます。
   どのように読むかは、当日まで秘密(笑)
  
   ◆総合 発表
   今回は、グループでの発表がメインです。
   ・グループによる音読発表
    グループごとに詩を読む
    「わらぐつの中の神様」分担読み
   ・グループによる歌の発表
   全員で「少年の日はいま」
  
  

   学校公開に向けて
  
   ・次の週に、榛名移動教室がある。
  
   今回は、子どもの自主的な活動がメイン。
   →「榛名移動教室に向けて」の活動
  
  
   ◆算数の授業
  
   「少数倍とかけ算・わり算」
   考え方の学習である。
   ・立式できるか
   ・説明できるか。
  
   もとになるものを決めること
   ※基準
   それでわるということがわかればよい。
  
   ・グループ学習でおこなう。
   説明できるか。
   教え合い→説明する。
   みんなで説明する。シミュレーション。
   一人ずつ説明する。
   →うまくいかないときは、みんなで助ける。
   →説明を、ノートに書く。
  
   ◆国語の授業
   1時間の授業
   45分をたっぷり使う。
   グループの表現読みも位置づけたい。
   →授業をやりながら、練習にもなる。→14日に発表
   「わらぐつの中の神様」
   ・グループ音読
    場面割り→グループごとに表現読み
   ・音読
   ・グループによる話し合い
     情報交換
     情報量を増やす
     発言する準備
   ・指名なし発言による話し合い(一斉)
  
   このようなパターンを確立したい。
   ※力が弱い子用。
   グループ学習をすることで、意見を増やすことができる。
   仲間の意見を自分の意見にすることができる。
  
  
   ◆社会の授業
   資料から読み取る
   読み取り能力
  
   資料からどれくらいのことを読み取れるか
   
   「一生県名」とのリンク
   →県名を押さえる
    地方を押さえる
   共通点と相違点
   どうして、そこに工業地帯ができたのか。
   予想をする。
   反対から考えてみる。
   →これも、グループで話し合わせてはどうだろうか。
  
  
   ◆理科の授業
   理科室に行き、グッズの点検→済
   てこについての実態調査。
   力が弱くてもできるのは→工夫の一つが「てこ」
   人間の人間らしいところ。
   重さと距離の関係
   相関関係
   いろいろと考えるのがおもしろい
  
   ◆道徳 「みんなのために」
   文句はいうけど動かない…
   自分から「○○します」とはいい出さない…
   人間のずるい、嫌らしい面が出てくる。
   後半、逆に人間のすばらしい面が出てくる。
   みんなのために「○○します」と、自分から出す
   その人の心と行動に打たれ、周りの人が変わっていく。
   学級づくりそのものの教材である。
   子どもたちがどのような発言をするか、楽しみである。
   かっこいいことはいえる。
   しかし、行動するとなると簡単ではない。
   行動することのすばらしさ。
   黙動が、人を動かす…
  

   学校公開 初日
  
   朝からあわただしかった。
   転入生あり。
   移動教室資料を、教育委員会に送る。
   バス会社に、ファックスを送るなどなど。
  
   朝から参観者あり。
   外部の方が多い。
  
   転入生の紹介。
   その子の自己紹介。
  
   ◆チャレンジタイム
   今日は、新しく入った子に合わせてゆっくりおこなう。
   ・10マス計算かけ算
   思ったより速い。
   1週間練習すれば、どの段も10秒切れるだろう。
   ・なんのこれ式!
   話にならないくらいに遅い(笑)
   当たり前である。
   初めてやったのだから。
   練習すれば、急成長するだろう。
   ・漢字
   転入生は、2年生レベルからスタートさせる。
   ・超高速読み 「いろはかるた」(京都)
   三連休明けの影響大。
   そろわない。
   スロー。
   
   ◆算数の授業
  
   「少数倍とかけ算・わり算」
   考え方の学習である。
   グループ学習。
   やはり、休み明けの影響大
   スローである。
   しかし、立式はスムーズだった。
   説明となると、難しいらしい。
   最後は、私が解説した。
   途中、一斉授業にしたほうがよかった。
   山場をつくった方がいい。
   メリハリが足りなかった。
  
   次回は、2回目。
   説明をメインにしたい。
  
   ◆国語の授業
   「いろはかるた」の表現読み。
   14日全校チャレンジでの発表の練習である。
   全員で読むところは、声量不足、声がそろわない。
   さっと立てないなど、これまた三連休の影響大。
   何度かくり返す。
   一人で読むところは、まあまあ。
   つながりはもう一歩のところあり。
   リズムがない。
   語尾を下げてしまう子のところで一時停止。
   すぐに指導する。
   私がやってみせる。
   語尾を下げないようにいう。
   2回目は、ぐんとよくなった。
  
   「わらぐつの中の神様」表現読み。
   グループごとに分担した箇所を練習。
  
   今日のメイン。
   おみつさんと雪下駄
  
   ・グループによる話し合い
     情報交換
     情報量を増やす
     発言する準備
   ・指名なし発言による話し合い(一斉)
  
   という形をとった。
   しかし、発言しない子はしない。
   ようは、やる氣の問題である。
   今日は、ある子に徹底的にかかわる。
  
   ※授業の詳細はいずれ。
  
  
   ◆衣食住
   9月→10月の変化についていわせた。
    衣
   ・半袖→長袖
   ・薄手の生地→やや厚手の生地
   ・風通しのいい服→風を受けない服(長袖)
   ・汗を吸う素材→
   ・衣替え
   ・色の違い
   ・履きものの違い
  
    住
   ・クーラー、扇風機→暖房へ
   ・窓を開ける→あまりあけない
   ・その他いろいろ
  
    食
   ・冷たいもの→あたたかいもの
  
   
   ◆道徳 「みんなのために」
  
   三連休明けの影響は、指名なし発言のとき顕著になる。
   文句はいうけど動かない…
   自分から「○○します」とはいい出さない…
   人間のずるい、嫌らしい面が出てくる。
   後半、逆に人間のすばらしい面が出てくる。
   みんなのために「○○します」と、自分から出す
   その人の心と行動に打たれ、周りの人が変わっていく。
   学級づくりそのものの教材である。
   子どもたちがどのような発言をするか、楽しみである。
   かっこいいことはいえる。
   しかし、行動するとなると簡単ではない。
   行動することのすばらしさ。
   黙動が、人を動かす…
  

   学校公開 2日目

   朝から参観者あり。
   今日は、知り合いの方が多い。
  
   雨のため、縦割り集会中止。
   チャレンジタイムからスタート。
  
   転校してきたばかりの子がいるので、思いっきりできない。
   その子に合わせている。
   10マスかけ算、初日からいいタイムを出していた。
   今日も、10秒切れた列が6列。
   あと少しで、全部10秒切れそうである。
   9月に転校してきた子は、抜かれそうで焦っていた(笑)
  
   「なんのこれ式!」も大進歩。
   素質を感じる。
   1週間くらいで、かなりのレベルまでいきそうである。
  
  
   漢字プリント 3〜6年生
  
   音読「いろはかるた」(京都)の超高速読み。
   最近やっていないので、スピードが落ちている。
   全員がハイスピードでそろえる…
   ものすごく難しいことなのだと、あらためて感じた。
   レベルを維持するためには、かなりの努力が必要。
  
   14日、全校チャレンジで発表するバージョンも練習する。
   前半が勝負。
   最初の4人が大切。
   まだ、リズムがない。
   最後は、盛り上げていくように指導。
   手を入れるたびに、音読はよくなる。
  
  
   ◆「わらぐつの中の神様」
   指名なし発言による話し合い。
   証拠を見つけ、そこを解釈する。
   出だしがよくない。
   「はじめ」で、意見が出ない。
   何かおかしい。
   喝を入れる。
  「全力を出しなさい!」
  
   いい意見がどんどん出てきた。
   調子が出てくると止まらない。
   多様な解釈、深い解釈が出された。
   いつもこのような状態だと、かなりよい。
   まだ、三振が多い(笑)
  
   ◆算数「少数倍とかけ算・わり算」
   昨日に続き、2回目の授業
   明暗がわかれた。
   ある班は、2時間扱いのところを30分かからないで終了。
   ある班は、「元になるもの」を間違えた。
   しかも、2回連続である。
   これは問題。
   2つの班が間違えた。
  
   2回目となると、進度が速い。
   2日目ということもある。
   やはり、休み明けとはえらい違いである。
   
   最初は、シーン。
   問題をノートに写し解く時間である。
   物音ひとつしない。
   すごい集中力である。
   途中から、がらっと変わる。
   班での話し合いである。
  
   1つの班だけ、前述したようにポイントをはずしていた。
   算数が得意な子が集まっている班である。
   それが2問続けてミス。
   1問終了後、指導したのだが…活きなかった。
   これも人生(笑)
  
   ◆社会「工業生産と工業地帯」
   導入。
   班学習。
   榛名移動教室につなげるため、今はほとんどがグループ学
  習である。
   班ごとにテーマが違うのがおもしろい。
   生産量に目を向ける班、工業の種類を細かく見ていく班。
   工業地帯・地域に共通するものを見つけようとする班。
   おもしろかった。
  
  
   ◆移動教室の取り組み
   歌
   微妙だができていない点を指導。
   「まあいいか」にしないところが私流である。
   「なんでそこまで」「そこまでしなくてもいいのでは…」
   と思われる。
   しかし、これが運命のわかれ道だと思っている。
   もう一つ、全力を出すようにいう。
  
    個人 → 全力
     ↓
    グループ → 全力
     ↓
   学級 → 全力
  
   かけ算になる。
  
   全力を出さないとき、私は厳しくいう。
   力が足りないのははじではない。
   全力を出さないのはじなのである。
  
   実行委員の活動も進んでいる。
   おおかた決まってきた。
   後は練習である。
   実行委員は意識が高い。
   進んで行動している。
   わからない点、困った点はアドバイスを求めにくる。
   学習の王道をいっている(笑)
  
   グループになると、うまく機能しないことがある。
   班長が、役割を果たせない班あり。
  「班長は誰?」
  「ぼくです」
   いわれて氣づいたのは、脱線していた張本人(笑)
  
  
  

   学校公開 3日目

   ◆全校チャレンジ 本番直前
  
   開始時刻まで2分ほどあった。
   各学級練習するようにいった。
   この練習が、すごい。
   迫力がある。
   ド迫力!
   百聞は一見にしかず
   ※必見!
  
   あいさつのあと、もう少し練習させる。
  
   ・無駄な時間をつくらない。
   ただ待っているだけだと、だんだんだらけてくる。
   さっとはじめるのがいい。
   すぐはじめられない場合は、何かをする。
   音読の発表であるから、練習がいい。
   そろった学級から練習を始める。
   スタートは、ばらばらである
   すぐ練習に入った学級、なかなか入らない学級。
   私の学級は、なかなか練習に入らない。
   まだまだ、育っていない。
  
   ・やはり手本
   当番の6年生が実にいい声を出す。
   張りのある力強い声である。
   後に続くみんなの声も大きくなる。
   お手本が勝負。
  
   ・そろってスタート
   あいさつ後の練習は、先ほどとちょっと違う
   スタートがそろっているのである。
   歌でいえば、ブレスがそろうということ。
   最初がそろうと、スムーズにいく。
   先ほどの迫力は荒削り。
   今のは洗練された迫力(笑)という感じ。
  
   1分ほどですトップをかける。
   いよいよ本番である。
  

   全校チャレンジ 本番
  
   1年生は、学年で発表。
   短い詩であったが、体を使っての表現。
   ・きれいな声で大きな声が出るようになってきた。
   普通の1年生の音読とは別物である。
  
   2年1組
   ・よく練習している。
   ・口の開け方がいい。
  
   2年2組
   ・表情がいい。
   ・リフレインを取り入れるなど、読み方の工夫がいい。
  
   3年1組
   ・男子の表情がとてもよくなった。
   ・女子は、体を使って表現。表情もいい。
  
   4年生
   グレードが上がる。
   声量、声の質、美しさなど、3年生までとは次元違う。
   4年1組
   ・声がそろっている。
   ・声量がある、しかも美しい。
  
   4年2組
   「スマイルアゲイン」の音読。
   歌を音読で表現。
   語りかけるような表現。
   強弱をつけていた。
  
   5年生
   「いろはかるた」(京都)の表現読み&高速読み
   はじめ全員、途中から一人ひとり、最後は全員。
   読み方、表現の仕方を工夫した。
  
   6年生
   最上級生。
   6年生で、照れもせず、堂々と表現する。
   それだけで立派。
   その態度は、下級生のお手本である。
   真剣さが伝わってきた。
   ・女子の声が大きくなっている。表情もよくなった。
   ・男子は、堂々としてる。
    声が大きく張りがある。口がよく開いている。
  
   月に1回の全校チャレンジ。
   ・1ヶ月間取り組みの成果が問われる。
   ・その学級の取り組みがあらわれる。
   ・工夫…表現の工夫
   ・刺激…お互いに聴き合うことで、刺激になる。
  
   全体的に、ぐんとよくなった。
   基本ができてきたからだろう。
   アレンジ、演出が活きている。
   すごいことだと思う。
   ※音読自体がよくないと、演出だけが目立つのだが…
  
   新河岸小の全校チャレンジタイム。
   どこに出しても恥ずかしくないと思う。
  
   ぜひ、見に来ていただきたい。
   

   
   わらぐつの中の神様
  
   1時間目は国語、今日はすぐ「わらぐつの中の神様」に入
  る。
   表現読みは発表会でするのでなし。
   いきなり指名なし発言による話し合いである。
   ・雪下駄に惹かれていることがわかるところをピックアッ
   プさせる。
   ※前回出されたもの以外。
   前時にかなりだされたので、それほどなかった。
  「どれくらいほしいのか」
   ・お金を貯めてでも買いたいくらいほしい。
   ・あきらめきれないくらいほしい。
   ・こんなことははじめて。自分でも驚いている。
   ・どうしてかわからないけれども、ほしい。
   ・この雪下駄に惚れてしまった。
    ひとめぼれ。
   ・この雪下駄に吸い寄せられている。
   ・その他いろいろ
  「おみつさんが、それほど雪下駄に惹かれたわけ」
   ・若い娘だから、おしゃれがしたい。
    きれいな色、かわいい感じ、形がいい、上品
   ・この雪下駄をはいた自分を想像している。
   ・つくった職人さんの氣持ちがわかったから。
   ・こんなにきれいな雪下駄は見たことがない。
    これは特別な雪下駄。
   ・軽くてはきやすそう。
    はいてみなくても、はきやすいことがわかった。
   ・惹かれた理由は、よくわからない。
   ・その他いろいろ
   
  
   意見のつながりはよくなってきた。
   まだまだ、本調子にはほど遠い子あり。

   工業地帯と工業生産

   2回目の授業。
   グループ学習である。
   教科書、資料集、地図帳などを使って調べる。
   班によって、テーマが違う。
   ・金属工業…何をつくっているかを調べる。
   ・工業地帯が太平洋側にあるわけを調べる。
   ・1つだけ内陸にあるのはどうしてか。
   ・40年間の変化。
   ・繊維の生産量が落ちた理由。
   などなど。
   子どもたちが興味を持ったものから切り込んでいく。
  
   途中で、一斉学習。
   「これは」という意見を述べさせた。
   ※難しかったようである。
  
   つながるときは、かなりよい。
   「工業地帯の共通点」
   ・海が近くにある。
   ・海といっても砂浜ではない。
   ・大きな船が着くことができる港がある。
   ・太平洋側が多い。
   ・貿易しやすいため。
   ・輸入も輸出も、船ですることが多い。
   
   「工業の種類」
   「工業生産の変化」
   なども、意見が絡んだ。
  
   まだ、今の段階では広く浅くでいい。
   これから、本格的に調べていく。
   

   「てこ」
  
   てこの学習。
   導入から、天秤系の問題。
   難しいけれども、おもしろい。
   重さと距離との関係である。
   今日のメインは、「予想」
  
   最初に少し説明。
   問題解決にあたってのことである。
   3つのタイプがある。
   ・理論派…予想する、考える。実行しない(笑)
        それから実行する。
   ・肉体派…考える前に行動。考えない(笑)
        それから考える。
   ・無とう派…どうでもいい。
  
   今回は、理論派で。
  
   今日は教科書は見せない。
   グループごとに予想させる。
   ・重りを6の位置に下げる。
    釣り合うようにするには、反対側のどの位置に下げたら
   いいか。
   ・重りを1にすると〜
   2問出題する。
   まずは、この2問を予想する。
   当然のことながら、理由をしっかり書くことが大切。
  
   子どもたちが書いている間に、大きな天秤を廊下に移動。
  
   転校生2人(そのうち1人は、2日前に転入)を呼ぶ。
  「実験してみる」
  「するする」
   他の子は予想。
   自分たちは、実験できる。
   1ヶ月前に転校してきた子は、理科が得意。
   リーダーシップを取って、実験を進めていた。
   ・重りと距離とが関係ある。
    かけ算になるんだ。
  
  「先生、4班ばっかりずるいよ」
  「実験したいの」
  「したい」
  「まだ、ダメ(笑)」
   子どもたちは、自分のグッズを使って実験をはじめた。
   筆箱、定規を計りにし、キャップ、消しゴムなどを重りに
  する。
   実験をはじめたのである。
  
   そっとあるグループを呼ぶ。
  「実験していいよ」
   少しずつ実験させた。
   子どもたちは、ノリノリであった。
   どのグループも、おもしろい実験をしていた。
  ・重さと距離の関係はたし算
   といった子がいた。
   転校生2人と話し合わせる。
   会話がおもしろかった。
   1回目にして、スパーク。
  
   ※次の日もおもしろかった。
   

  算数 いろいろな問題
  
   算数は、少人数制。
   5人が、少人数制の先生に見ていただいている。
   残りは、私が担当。
   算数においてもグループ学習。
   移動教室のグループで学習するのである。
  
   今日は、授業をゲーム化する。
  「1時間で何問解けるか」
  「一番多く解いたグループには、賞品があります」
   子どもたちは反応しない。
   ※賞品がわかっているのである(笑)
    先生のキス、ハワイ旅行のパンフレット
    5校時の授業なのに「給食お変わり自由」など。
    およそ、賞品にならないものばかりなので。
  
   グループ対抗で問題を解く。
   ときどきは、競争を入れると刺激的。
   一氣に盛り上がった。
  
   グループ全員正解しないと、次の問題に進めないというル
  ール。
   自分だけできてもダメなのである。
  
   子どもたちは、ものすごい勢いで解きはじめた。
   必ず、グループ全員で問題を音読する。
   これまたルール。
  

   ◆競争の活用
   子どもたちは速く解こうとする。
   競争による活性化も、時に必要。
  「1時間で何題解けるか」→「できるだけたくさん解く」
   課題がはっきりしていると、パワーが出る。
  「なんだいでもいいよ」では、パワーが出ない。
   教室中にエネルギーが充満している。
  
   ◆全員
   全員解けないと先に進めない。
   子どもたちは知っている。
   できない子を責めても無駄だということを。
   初期は、責める。
   口で責めなくとも、心の中では責めている。
   しかし、後期になると責めなくなる。
   その子に対して、「自分に何ができるか」を考えるように
  なる。
   相手を責めると、よけいにダメになることがわかっている
  からである。
   経験がものをいう。

   午後は、榛名移動教室に向けての取り組みを公開。
   5校時は、子どもたちの自主的活動。
   ・班ごとに出し物の練習
   ・係の打ち合わせ
   ・実行委員の活動
   などなど。
  
   6校時は、発表。
   ※榛名移動教室で発表するもの。
   ・班ごとの発表
    音読
     A班 「走れメロス」
     B班 「雨ニモマケズ」
     C班 「朝のリレー」
     D班 「あなたへ」
  
     全員で「わらぐつの中の神様」
  
    歌
     A班 「負けないで」
     B班 「瑠璃色の地球」
     C班 「ああ人生に涙あり」※水戸黄門のテーマ
     D班 「ビリーブ」
  
     全員で「少年の日はいま」
  
    協議会 4:00〜6:00
  
    打ち上げ
  
  

   厳しい中で

   今回の学校公開は、厳しかった。
   榛名移動教室の準備と並行は、想像以上に厳しかった。
   並行には閉口した。
   1つだけでも大変なのに、2つ重なると圧力は3倍、4倍
  になる。
   どちらも、ミニマムにならざるをえなかった。
   子どもの自主的活動を重視したので、何をやるにも時間が
  かかった。
   じっと待たねば、子どもの力はつかない。
   私が口出しをしたら、振り出しに戻ってしまう。
   がまん…がまん。
  
   転入があったのも大きかった。
   学校公開初日の転入。
   転校生も厳しかっただろうが、私も厳しかった。
   その子に合わせてやったからである。
   そのため、大幅に予定を変更した。
  
   その他、いろいろなことが重なった。
   取材、公開授業2つ、バレーの練習&試合などなど。
  「神様、いい加減にしてよ」(笑)
  といいたかった。
  
   サッカーでいえば、アジアカップの日本。
   アウエーの戦いだった。
  
  

   杉渕学級参観氣 1
  
   ある方が、参観氣を書いてくださいました。
   紹介します。
  
   <1限・国語>「わらぐつの中の神様」
  杉渕先生が入室する前に、生徒達は10マス、漢字プリントを
 用意して、静かに待っている。先生の入室後、全員揃って立ち
 上がり、元気に挨拶。
  これが先生や日直の合図なしにごく自然に行なわれている事
 が、この学級の実力を予感させる。
  早速、指名なし発言に移るが、次々と起立して発言するタイ
 ミングが、以前に比べてとてもスムーズになり、何よりも発言
 内容に深みが増してきた。先生は殆ど黙って黒板に論点を整理
 してゆくが、生徒達は板書されたポイントや友達の発言に反応
 しながら自分の意見を形成してゆく。
  
  <2限・社会>工業地域と工業生産
  教科書の写真や資料をみて氣のついた事をグループごとに話
 し合った後、指名なし発言でそれを紹介。自発的な調べ学習に
 発展させていくための準備作業という位置づけがはっきりして
 いる。
  
  <3限・理科>てこの働き
  重りをつけた天秤の傾き方を予想させ、なぜそうなるのかを
 グループ毎に話し合う。「予想→討論→(予想変更)→実験」
 を繰り返すうちに科学の法則が自然と身につくとして、板倉聖
 宣さんが提唱する仮説実験授業を髣髴させる授業である。
  
  <4限・算数>少数のかけ算・割り算
  最初は、「なんのこれ式」と命名された積の分解プリント。
 分数の通分や公倍数、公約数への下準備となる杉渕先生考案の
 新型マス計算。今後、全国的に大流行か?
  次はグループ毎に分かれて教科書の問題を解くのだが、ただ
 解くだけではない。まずグループ全員で立って問題文の音読→
 問題が解けた人は先生にチェックしてもらう→グループ全員が
 正解でないと次の問題に進めない。
  遊び感覚も入っているが、ここにも教え合い(愛)が見られ
 る。
  
  
  <杉渕学級の特色1:授業の全てが連動している>
  授業の最後のまとめ方、調べ学習の進め方、ミクロの眼で視
 る分析力、宿 題ノートの書き方など全てが連動し、身につけ
 た学習方法がどの教科にも有機的に活用されている。運動会や
 移動教室などのイベントですら杉渕学級にとっては格好の学習
 機会となっている。教室に張り出されていたレポートには、細
 かく分析した運動会の振り返り100項目や総合学習といっても
 よい程に下調べを重ねている移動教室の準備などが、レイアウ
 トや色使いも美しく書かれている。
  以前、Mさんが杉渕学級は全てが連動しています、と
 仰ったことがとてもよく実感できました。
  
  <杉渕学級の特色2:生徒の個性が伸ばされている>
  毎日2ページ書くことになっている宿題ノートを見せてもら
 いました。半年前に見せていただいたノートよりも更に分析力
 や表現力がパワーアップされています。図解入りで分析的に書
 く生徒もいれば何ページも自問自答のように話題を展開させて
 いる生徒もいる。書くテーマは自由だそうですが、主に算数主
 体で書く生徒や身体運動の分析をテーマにする生徒などバラエ
 ティに富んでいる。実に個性的です。
  基礎基本の学力をベースにした分析力・表現力・応用力の獲
 得、そしてそれをフルに活用した個性の発現こそが杉渕学級の
 真骨頂であると思います。
  
  <杉渕学級の特色3:集団の中で培われる生きた学力>
  高次元でのクラス作りが出来ているから、指名なし発言・合
 唱・音読・グループ学習を通じて獲得する学力は円滑な他人と
 の相互作用や協働が伴われており、机上のみの学力ではなく、
 社会に出てもすぐに応用できるような実際的なものである。
  家庭学習や塾などでは獲得できない、集団の中でしか得られ
 ない学力。羨ましい限りである。
  
  杉渕先生の凄さはHPや著書、模擬授業を通じても充分過ぎ
 る程感じられますが、杉渕学級の子供達の成長を実際に目の当
 たりに見た時の迫力・説得力には遠く及びません。
  これだから、毎学期の杉渕学級詣では止められないのです。
  
  
  杉渕学級参観記(番外編)
  
  杉渕先生の黒板の消し方
  (1)黒板消しのエッジを使って、まず字や線を書いた所だけ
   を丁寧に消す。
    これだけで黒板はもう充分に綺麗になっている。
  (2)黒板消しをクリーナーで綺麗にする。
  (3)今度は、黒板全体をゆっくり拭く、というより清めると
   言った方がよいくらい丁寧に黒板消しを使ってゆく。
  (4)円弧状に拭き後が残る黒板と、チョーク跡ひとつ無い黒
   板と、子供達が先生の真剣さを感じるのはどちらか。自明
   である。
  
  授業後の机拭き
  子ども達が帰った後、一人一人の机を丁寧に雑巾がけをして
  ゆく杉渕先生。
  子供達はちゃんと知っている、黙って自分達を大切にしてく
 れている先生を。
  
  だからどこまでもついてゆく、授業で厳しくても。
  

   杉渕学級参観氣 2
  
  
   ある方が、参観氣を書いてくださいました。
   「100倍細かく」書いてくださいました。
  
  学校公開に参加させていただきました。
  6時間目の班別ミニ発表会の様子を100倍細かく報告します。
  私の目に映った学級の様子をとりとめもなくメモしてきまし
 た。
  
  1. 音読
  A班 走れメロス
  B班 雨ニモマケズ
  C班 朝のリレー
  D班 あなたへ
  全員 わらぐつの中の神様
  
  2. 歌
  A班 負けないで
  B班 瑠璃色の地球
  C班 ああ人生に涙あり
  D班 ビリーブ
  全員 少年の日はいま
  
  
  1. 声を響かせる
  2. 声に抑揚をつける
  3. 声をそろえる
  4. 声に感情を入れる
  5. 声にはりを持たせる
  6. 声は前に出す
  7. 視線は高く
  8. 目線が一点を見ている
  9. 間がよい
  10. 立ち上がる時周りを見る
  11. お辞儀を合わせる
  12. すぐに頭をあげない
  13. みんなが同じ方向を見る
  14. 姿勢がよい
  15. 言葉が聞き取りやすい
  16. 友達の背中に手をまわす
  17. 班ごとに工夫する
  18. 班の特色を出す
  19. 素早く立つ
  20. 素早く座る
  21. すらすら読む
  22. 大きい声で読む
  23. はっきり読む
  24. 自然に読む
  25. 人のセリフをよく聞く
  26. 暗記する
  27. 音をたてずに立つ
  28. 音をたてずに座る
  29. 優しく読む
  30. 嫌そうに読む
  31. 驚いて読む
  32. 嬉しそうに読む
  33. 間違えても気にせず読む
  34. 思い出すように読む
  35. スピードをつけて読む
  36. 口を大きく開けて読む
  37. 止まらず続けて読む
  38. 人の読みを待つ
  39. なりきって読む
  40. 怒って読む
  41. 悲しそうに読む
  42. 見ないで読む
  43. 満足そうに読む
  44. 不安そうに読む
  45. リズムをつけて読む
  46. ゆったり読む
  47. 笑いにつられないで読む
  48. 大人っぽく読む
  49. お母さんみたいに読む
  50. 余韻を楽しんで読む
  51. 元気に読む
  52. 楽しそうに読む
  53. 気を散らさないで読む
  54. 控え目に読む
  55. ささやくように読む
  56. 呼吸を合わせて読む
  57. 魂をこめて読む
  58. 次の展開を考えて読む
  59. めくりやすいように次のページに指を入れて読む
  60. 自分の読む場所に目印をつける
  61. 音をたてずにページをめくる
  62. まっすぐ立つ
  63. 指名されたらすぐ前に出る
  64. 次の行動をよむ
  65. 丁寧にお辞儀する
  66. はりきって歌う
  67. 最後に声を伸ばす
  68. 力強く歌う
  69. 陽気な振り付けで歌う
  70. 寂しい振り付けで歌う
  71. 手足の動きを合わせる
  72. さわやかに歌う
  73. 人の歌を聞きながら歌う
  74. 楽しんで歌う
  75. 真剣に歌う
  76. 全力で歌う
  77. 口をタテに開けて歌う
  78. 目線を決めて歌う
  79. テープをよく聞いて歌う
  80. 手を後ろに組んで歌う
  81. フラフラ動かずに歌う
  82. 驚かす声で歌う
  83. 声をピタリと合わせて歌う
  84. 遠くを見て歌う
  85. 瞳を輝かせて歌う
  86. 声を変えて歌う
  87. 声を作って歌う
  88. リズムを取って歌う
  89. にこやかに歌う
  90. 天使の声で歌う
  91. 上に向かって歌う
  92. 聞いている人が口ずさむように歌う
  93. 足音をたてずに前に出る
  94. 足音をたてずに席に戻る
  95. 背筋を伸ばす
  96. 指先を伸ばす
  97. 文字を目で追って聞く
  98. 発表者の顔を見て聞く
  99. 心で読む
  100. 心で聞く
  
  当たり前のことばかりと感じる方もいるかもしれませんが、
  1時限の間にこれらが詰まっている空間ってすごいです。
  子ども同士が刺激しあって伸びてゆく様子が見てわかります。
  機会があったら、多くの方に見ていただきたいなぁと思いま
 す。