行は知の発現 |
知行合一 知行合一という考え方があります。 「行は知の発現」ということです。 先日、こんなことがありました。 2学期も終わりのころです。 学年会をしていました。 5年担任、6年担任(私)、音楽専科 が構成メンバーです。 「一人ひとりをどう伸ばすか」がテーマでした。 このところ、話が「学級」から「個人」になっています。 「固有名詞」で語っています。 授業を、実践を。 音楽専科は、新卒のYさんです。 最近、めきめき実力をつけています。 素直です。 アドバイスをよく聴きます。 2学期は、一人ひとりを指導できるようになりました。 その子に合わせて、指導するのです。 新卒の技量ではありません。 子どものせいにしなくなりましたね。 「○○くんが、どうしても伸びないんです」 「これとこれをやったんですけど、うまくいかないんです」 このような会話になります。 アドバイスされたことを、すぐ実行します。 話は、「一人ひとりを伸ばす評価」におよびました。 ・評価というのは、自分の指導の評価である。 ・子どもができないのは、指導がよくないからである。 若い2人は、上のことがわかってきています。 Yさんに提案しました。 「子ども一人ひとりにメッセージカードを書いてみない?」 全校児童140人 大変といえば大変です。 学期末の忙しいとき。 そこまでする必要はない… などなど、「やらない」いいわけはいくらでも出てきます。 「やります」 「どうやったらいいか、教えてください」 Yさんは即答しました。 これなんですね。 伸びる人は。 一瞬の躊躇もないのです。 確かに140人分のカードを書くのは大変かもしれません。 しかし、問題はやる氣なのです。 やる氣のない人は、1人だってやらないのです。 2日後、 さっそく、配っていました。 一人ひとりに。 「一人ひとりを大切にする」を具体化しました。 即行動しました。 かっこいいことを言葉でいうのは簡単です。 いくらでもいえます。 ※特に教育の場合はそうです。 しかし、実行となるとそうはいきません。 Yさんは、すばらしい教師になる。 そう思いました。 |
想いが形になった授業 2月1日〜2日 岡山から2人の方、神津小、杉渕学級を見にきます。 よろしかったら、見にきてください。 船が着くのが、10時過ぎ。 参観は、4校時(10:45)からになるでしょう。 2日は、2校時まで参観→乗船となります。 1日(金) 杉渕学級参観 2日(土) 神津小参観 初日は、「杉渕学級」を見てください。 2日目は、神津小全体を見てください。→基礎の時間 ◆1日(金)杉渕学級参観 4校時 基礎の時間1(45分) ・10マス計算(+ − ×) ・100マス計算(+ − ×) ・10題わり算 ・漢字 ・音読 ・唱和 5校時 豆まき集会(学校全体) 交流授業(1年生と6年生) 6校時 基礎の時間2(15分) ・三色筋肉 ・100題わり算 ・説明 放課後 特別授業 「認識」の授業 表現読み 歌 SOHRAN ◆2日(土)神津小参観 1校時 基礎の時間(学校参観)1〜6年生 最初に、全校合唱をやります。 ※2校時、3校時は学力検査 想いが形になった授業、学校を見ていただけたらと思います。 |
杉渕学級参観レポート 2002.1.31〜2.1 参観概要 1月31日(金)4時間目〜6時間目+放課後の特別授業 基礎の時間? 豆まき集会,交流授業 基礎の時間? 特別授業(認識・表現読み・歌・ソーラン) 2月1日(土)1時間目〜2時間目 基礎の時間(全校) 学力テスト キーワード スピード 準備・片づけ・気持ちの切り替え,とりかかり ⇒ とにかくはやい! ※常に先のことを意識してイメージしている(1日の流れ,1時間 の流れ,次の活動) ※突発的な出来事に対しては,考えるのと同時に体が動く(おかず がこぼれたとき) ⇒「はやい」というのは「速度」ではなく「無駄のなさ」という感じ。 心くばり 相手のことを考えている ⇒ 書いてしまうとこれだけなのだが,なかなかできない ・参観者の私たちに対して ・プリントをみんなの分とりにいく など とても自然。きっと自然に形となってきた部分であろう。 ハイレベル 歌:鳥肌が立つほどのハーモニー 100マス計算:40秒台〜1分台 全員が 音読:読む声,全員で合わせたときの迫力とうまさ(一人で読んでいるよ う) 緻密さ 独自のシステム(唱和,認識,説明,交流授業など)が自然にリンクして る 子どもにとってとてもシンプルな印象を受けた(これは参観して初めて分 かった意外な部分だった) 笑顔 常に笑顔のあるクラス 2日だけでしたが,とても心地よく,明日も行きたいと思うクラス。 うまく表現できませんが,とにかく「すごい」の連続でした。先生にも子 どもにも無駄がないというのが最も印象に残っていることです。いろいろな ことに取り組んでいるという印象があるのですが,とてもシンプルだったこ とに驚きました。 お忙しい時期にもかかわらず,参観させていただきありがとうございまし た。 本当に行ってよかったです。 |
神津小学校参観レポート 2002.1.31〜2.1 参観概要 基礎の時間(全校一斉) キーワード 率先 先生方がとにかく率先している ・あいさつ ・スピード(きりかえがはやい) ・時間を守る ・集団づくり(仲間と協力する,支え合う,まさに学級づくりの手本を 職員集団が見せている感じ) 一人ひとりを見る 「〇〇くん,昨日は〜だったけど,今日は〜だね。」という言葉 できそうでできないこと 漠然とクラスを集団で捕らえていない しっかりと個を見ている意識が伝わってくる テンポ 授業展開のテンポがとてもいい 子どもの集中力が続く 無駄な言葉,説明が少ない あたたかい学校でした。 何日かぶりに自分の学校に出勤してあらためて神津小学校のすごさを痛感しました。学校という場所はこうありたいものだと 感じました。先生方の細かい一つ一つの動きが,とても勉強になるものでした。 お忙しい中,快く授業を公開してくださったこと,心より感謝しております。 本当にありがとうございました。 大変勉強になりました。 |
杉渕学級参観記 平成14年2月1,2日 1 杉渕学級参観 ・印象 子どもの表情がやわらかい。穏やか。生き生きしている。〜しなければならない,という雰囲気が全く無い。自然体。幼い印象もある。 ・マス計算 10マスは,2〜4秒でできる。姿勢が良い。力が入って,前かがみになったり,姿勢が崩れたりしていない。ビデオを見た我がクラスの子どもが「えんぴつが止まっているように見える」と言っていた。はやい子がいるの は,分かる。 すごいのは,遅い子がいないこと。 100マス計算。同じく,はやい子と遅い子に極端な差がない。遅い子にどのような手立てをしたのかが,知りたいところ。後の交流授業でヒントがある。 そばで小さな声で言う。うすい字で書いて,なぞる。何が遅いのか,見て,分析する。 ・唱和 先生の声は,思ったより小さい。というか,静か。無駄がないから,そう思えるのかもしれない。子どもの声がお腹から出ている。きれい。 ・音読 音読になると,子どもの声ががらっと変わる。音読の声になる。教室では なく,舞台の上から台本を読んでいるような感じ。先生の「クエのすごさが分かるように…。」という指示で読み方を工夫して行く。言われた事にすぐ反応できる子ども達。1回ごとに上達して行く。でも,あまり何回も練習しない。 あまりしつこくしない所がポイントかもしれない。それとも,時間の関係かな? ・読みとり 太一の父親についての指名なし発言。ノートを見ずに,顔を上げて,発表できている。基本的なことがきちんと出来ている。 ・説明 初めて,班の形になる。班の中で説明する。ます,自分の考えをノートに 書く。 ノートがすっきりしている。と,いうことは,頭の中もすっきりしているんだと思う。 ・交流授業に向けてのめあて発表 残り2分。次に自分は何をするかを自分で確認するためにとても有効だと思った。 今日の○○の授業では,自分はこれをする。というのを授業の始めに宣言しても,良さそう。 ・交流授業 一年生とのペア(トリオ)は,決まっているらしい。六年生は,一年生の目線に下がって,教えている。小さい声で言っている。出来たら,一緒に喜ぶ。その姿がかわいい。頭をなでたり,「すごいぞー。」と,叫んだり。 一年生がすごく嬉しそう。六年生の真剣さが一年生を育てているように感じる。お互いのやる気が刺激し合っている。六年生は,すばらしいミニ先生達。あんな表情で先生達も子どもに接したり,授業をしたりすれば絶対良くなる。 ・認識 ポイントを自分なりにおさえさせること,客観的に分析させること,のよ うに感じる。一年生との交流授業について,六年生は書いている。文を続けて書くのがすごい。「100倍こまかく」が頭に浮かぶ。つまったら,別の視点からヒント,を先生が続けてアドバイスあってのことだと思う。 ・歌 安心して聴いていられる。特に,「瑠璃色の地球」が,素晴らしい。松田聖子 が歌うより,100倍良く聴こえた。 ・ソーラン 見ている時間だけでも,どんどん上達していった。先生がポイントを伝えて行く。前向きに練習している姿が,何とも言えず,さわやか! |
神津小参観記 平成14年2月1,2日 2 学校参観 ・全校合唱 六年生がここでも,頑張っていた。全体→学年別という具合に,練習方法も工夫している。他の学年は,きびきび動く…・というわけではなかったが, 音楽がかかると,自然に歌声が出てくる。「静かにしてください!!」という言葉より,音楽の方が効果がある。六年生もそれが分かって,音楽をかけたのかな? 歌声は,もう…。きれいなだけではなく,とても温かみのある歌声だと思う。だから,聴いていてとても気持ち良い。落ち着く。歌っている表情が明るいからかもしれない。全員が良い姿勢で歌っているわけではない。柱にもたれたり,壁にもたれたりしている子もいる。でも,口はしっかり開けて歌っている。子どもが「歌好き」になっている。それは,「歌をうまくさせる」 ことよりもっと,大変なことだと思う。発表会に向けて,卒業式に向けて,歌声を鍛えることは,よく見かける。しかし,継続的な取り組みにしようと思うなら,「歌好き」にしないと,絶対続かない。そのあたりの話をもっと聴きたい。ほめられて嬉しい→自信がつく→もっと,やってみよう→…の繰り返しかな。 ・基礎の時間 どの学年も公開という状況が,すごい。しかも,研究発表の日ではなく,普段の状態を見せてくれる。私は日頃から「公開授業をする先生のクラスは荒れない」と思っている。それは,先生のそういう姿勢が子どもに伝わるからだと思う。先生が逃げたり,隠したりしようとした時にクラスは荒れる。 神津小はすごい。研修の時間などで,マス計算のやり方を統一しているところが,伸びる原因かもしれない。全校で同じやり方,同じプリントを使うことはなかなか出来ない。しかし,子どもにとって,一年ごとにやり方が変わるのは大変。今年積み重ねた事が,来年も使えるというのは,子どもにとっ て,すごくいいと思う。そして,低学年にとって教えられた経験は,次に自分が教える立場になった時に,絶対役に立つ。とても良いサイクルが出来つつあるように思う。低学年にも交流授業について作文を書かせておいて, (うれしかったこと,心に残っていること,お礼など)自分が高学年になっ た時に,読めば参考になると思う。 |