熟 成 


  10年の重み

 生涯の親友、ライバルである人がきました。

 彼の学級の子どもたち。
 全国大会(初心者の部)で、1から3位を独占したそうです。
 ついに、頂点に立ちました。
 ここまで来るのに10年かかったそうです。
 そのノウハウを教えてもらいました。
 (秘密です)

 なるほど、と思うことがたくさんありました。
 修得させるシステムがすごいのです。
 無駄がない、無理がない
 やる氣にさせる、できそうだと思わせる
 成功体験させる
 ディズニーランド級のシステムです。

 実際にやってみると…
 30分で、子どもたちは驚くほど上達しました。
 もちろん下地はあります。
 しかし、あの上達ぶりは…
 別人になりました。

 これで1年やったら全国レベルになるだろう…
 と感じました。

 子どもではないのです。
 指導者の質によるのです。

 あらためて、感じました。
 責任の重さを。

 何より感じたのは、「10年」の重みです。
 才能ある人でさえ、全国レベルに達するには時間がかかる…
 指導技術を開発するには時間がかかるのです。
 本物の技術は。
 熟成しないと、本物は生まれません。


 しかし、苦労ではないんですね。
 「こうしたらいいんじゃないか」
 工夫の連続。
 むしろ、楽しいのです。
 氣づいたら、10年たっていたのです。