教師の役目 


 

   
  火 種

 ある人への手紙

 真剣勝負が始まりましたね。
 真理はシンプルです。あきらめなければ勝ちです。この勝ちは「価
値」でもあります。
 いかにやる氣にさせるかです。昨日、「小説 上杉鷹山」(童門冬
二)を読みました。米沢藩を立て直した鷹山の話です。初めて藩に入
った鷹山は、領内に残っている人間を見て絶望します。燃えかすだ。
灰だ。どんな種をまいても、育たない。しかし、その灰をかき回して
いると、小さな火の残りが見つかったのです。
 この火が火種になる、火種は新しい火をおこす と奮起するのです。
 今、学校創りをしようと決心した私にとって、鷹山の言葉は自分の
言葉でした。いつの間にか鷹山に同化し、時に悔し泣きし、時にうれ
し泣きしながら、この本を読みました。

 そうです。誰の心の中にも、火種があるのです。それを火にするの
が私たちの役目なのです。