思いの強さ |
思いの強さ 子どもも教師も「やってよかった」という取り組みをしたい、誰も がそう思います。しかし、現実には、成功する人もいれば失敗する人 もいます。 具体的な方法、道筋がない それもあるでしょう。 私が一番大切なのは、思いの強さだと思います。 「絶対にやるんだ!」 という強い思いです。 何かあるとぐらつくのは、思いがそれほどないのです。 と、勝手に考えています。 私も、いろいろな授業、学級を参観しました。 すばらしい授業技術を持った人もいました。 たとえば、向山先生です。 感心しました。 でも、感動しないのです。 すごい、だけど何かが違うと思いました。 テレビでおなじみの、周富徳(?)さんが書いた本を読んだことが あります。 一流のコックになり、おかあさんをレストランに招待しました。 おかあさんは「おいしい」といってそれをたべたそうです。 「おいしい、確かにおいしい。でも、それだけだよ」 そのときの周さんは、一流になったことを見せたかったのです。 お母さんのことを思って、料理をつくったのではないのです。 その料理は、虚栄心のかたまりだったのでしょう。 愛が込められてなかったのでしょう。 お母さんは、敏感に見抜いたのです。 核心をつく言葉だと思いました。 教育も同じではないでしょうか。 今、私は学校創りに取り組んでいます。 学校全体をよくしないとダメなのです。 自分のクラスをよくしても、何も変わらないのです。 毎日、一緒に教材研究をしています。 授業を見せてもらったり、見にきてもらったりしています。 さいわい、やる氣のある人が多いので、今のところうまくいってい ます。 子どもたちは、早くも変わってきました。 全員が、ある程度共通理解し、行動すると「子どもは変わる」と感 じています。 K小の学校創りは順調です。といいたいところですが、そうではありません。 私が関わっているところにおいては、かなり変わってきました。 歌です。出張指導をしたり、全校朝会で指導したりしています。 「歌う声」で歌うようになってきました。 学級で歌に取り組んでいるところは、かなり変わってきています。 私の授業を見て、「指名なし音読」「指名なし発言」をはじめた人 もたくさんいます。 週1回サークルをやっています。 参加している人は、着実に力をつけています。 まあ、今のところはレポートを書く人がいないのですが… 話し合いたいことがない場合は、私がテーマを用意しています。 今取り組んでいるのが、「授業の基本」です。 先週は、「子どもの姿勢」について話し合いました。 今週は、それぞれの抱えている問題について「授業の基本」という 点から、話し合いたいと思います。 全校的に、子どもたちはよくなってきています。それは、教師集団 が勉強しはじめたからです。 問題もあります。プライベートな問題、校務をやらない(重要なポ ストについているのに)という問題です。 気になる人が人います。 授業がへたなら問題はないのです。勉強すればいいのですから。 そうではないところに難しさがあります。 このような人を巻き込んで学校づくりをしていかなければなりません。切ってしまうことはできないのです。 まずは、基本的行動様式(いわゆる しつけ、学習態度の養成)に ついてです。 1年生以外の学年は、変な癖がついています。それをとるのにかな りの時間がかかります。 基本的行動様式をつくることは、何にもましてやらなければならな いことだと考えています。 私の学級と他の学級との決定的な違いの一つは、これです。 1年生の指導がすべてを決めるといっても過言ではありません。 「これくらい でいいだろう」という甘えは許されません。 あいさつ、姿勢、いすをしまう、靴をそろえるなど、基本的なこと はたくさんあります。 その一つ一つを指導しなければなりません。 「こういうものだ」ということを教えるのです。 「授業が始まったら静かにする」 何事もはじめが肝心です。 1年生なら、2週間でできることが、4年生の荒れたクラスになる と、身に付くまでに1年以上もかかるのです。 システムも必要です。簡単な(例)先生がいなくても、朝自習がで きるか? やることを決めておく。 その時刻になったらさっとはじめる。 K小の1年生はできていますよ。 朝、先生が遅れていっても、静かに勉強しています。 やらせれば、できるのです。 当番のやり方も同様にシステムをつくるのです。 利害、打算を超えたところに、教育は存在すると思います。 |