教師の基本 

 

 

 

自分を変える

 

自ら行動する

 

 

すべては自分の責任

 

 

新しい自分を創る

 

 

かっこいい言葉を使わない

 

力をつける

 

師を見つける

 

 

仲間をつくる

 

 

いいものを見る

 

 

勉強する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 自ら行動する


 「子どもはいうようにはならないが、するようになる」
 といわれます。「親の背中を見て子は育つ」と同じことです。
 たとえば、「時間を守りなさい」といいます。
 子どもに、休み時間が終わったらすぐ席に着くように指示します。
 それなのに、自分は平氣で授業を延長します。また、会議に遅刻したりします。
 子どもは、教師の言葉を聴くきません。
 行動を見ます。
 言葉と行動のずれを敏感にキャッチします。
 あからさまに反抗はしませんが、「先生は、いってることとやってることが違う」と思っています。
 教師は、子どもにやってほしいこと、やらせたいことを自らやらなければなりません。
 「教師の背中を見て子は育つ」です。
 子どもにやってほしいこと、やらせたいことは、教師自らやるべきです。
 黙って行動していれば、子どもたちもやるようになるのです。
 私流の言葉でいうと、「黙動」(もくどう)です。
 あいさつ、靴そろえ、掃除、読書など、すべてにいえます。
 黙って行動すると、だんだんやる子がふえてきます。半年もすれば、3分の2の子がやるようになるでしょう。
「時間を守りなさい」というのはそれからでも遅くありません。

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 すべては自分の責任

 教師は、責任をとらなくてもやっていける不思議な職業です。
 自分の未熟さ、努力不足を棚に上げ、「子どもが悪い」「親が悪い」といいます。
 それで通ってしまう不思議な職業です。
 他の世界では考えられませんね。
 だから、楽をしようと思えば、いくらでも楽できます。
 恐ろしいことです。
 たとえば、コンビニの店長が、「うちの店がはやらないのは、客が悪いからだ!」
といったらどうでしょう。「何をいっているんだ」と相手にされませんね。
 そうです。教師も、子どものせいにしてはいけないのです。何ごとも、自分のせいだと考えましょう。
 「子どもがよくならない」と他人ごとのようにいう人がいます。
 自分の無能さをさらけ出しているようなものです。
 子どもがよくならないのは、教師のせいなのです。
 有能な教師が受け持てば、子どもはよくなります。
 3日でよくなります。

「今年の学級は、よくない」という言葉を聴いたことがあります。プロとしては、絶対にいってはいけない言葉です。学級がどうであれ、そこから始めるのがプロです。荒れている学級をもったとしても、それがスタートなのです。

 
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新しい自分を創る  
   子どもには「勉強しろ」というのに、勉強しない教師はけっこういますね。
 勉強し続ける教師のみ、子どもを教える資格があると思います。
 これでいいと思ったら成長は止まります。常に新しい自分を創っていきましょう。


 ただし、自分を否定してはいけません。

 以前の私は、自己否定ばかりしていました。「こんなんじゃダメだ」「甘すぎる」「なってない」など、今思えば自分を傷つけてばかりいました。それでもやってこられたのは、「ものすごいエネルギーをもっているからだ」(植原先生 速読の先生です)そうです。
 自分を否定してしまうと、パワーが出てきません。マイナス面をいくら努力しても、最高0点にしかならないのです。その点、「今日から新しい自分になる」と思うと、そこがスタートです。加点法の世界です。
 「今日は、ノート指導に力を入れよう」「今日は、あの子が発言するような授業をしよう」など、テーマを決めて実践しましょう。
 明日になったら、また新しい自分を創るのです。
 勉強すればするほど、わからないことがでてきます。自分の力のなさがわかります。やるべきこと、やりたいことが次々にでてきます。
 日々、新しい自分を創っていきましょう。
 

 
かっこいい言葉を使わない
 
   大きな言葉を使わないようにしましょう。たとえば、「個性の尊重」「子ども主体」「一人ひとりを大切にする」などの言葉です。
 サークルの例会で、若い人が
「私は、『一人ひとりを大切に』しています」
といいました。
「『一人ひとりを大切にするって、具体的にどんなことをしていますか?」
「それは…」
 具体的に問われると、答えられない人が圧倒的に多いですね。
 「一人ひとりを大切にする」かっこいい言葉です。
 きれいな言葉です。
 しかし、言葉に酔ってはいませんか。いざ実現しようとすると、大変です。少なくとも、今の私にはできていません(もちろん、努力していますが)。
 教育とは、ある意味でいえば、泥くさいものです。
 実践から生まれたのが真実の言葉です。
 「一人ひとりを大切にする」なんていっているうちは、いい実践はできません。

 
 
     
     

                                                     
師を見つける  
   師を見つけましょう。
 自分にあった人を見つけましょう。
 教師でなくてもかまいません。

 私には、たくさんの師がいます。
 かなわない人ばかりです。
 ですから、慢心なんてとてもできません。
 やればやるほど離されていく そんな感じです(笑)

 すごい人を知らないと、慢心してしまうのが人間です。すごい人がいれば、慢心するひまがありません。
 「これでいい」ということはありません。満足したら、実力は下降し始めます。
あなたに師はいますか。
 



仲間をつくる
 
   親友でありライバルでもあるという仲間をつくりましょう。
 落ち込んだとき、その人のことを思うだけで力がわいてきます。
 さいわい、私には2人もいます。ありがたいことですね。
 仲間は、たくさんいます。

 もし、仲間がいないという人がいたら、私が仲間になります。
 メールくださいね。
                                

  
 


いいものを見る  
   自分を向上させるに、いいものを見ましょう。
 いい授業、いい学校を見に行きましょう。
 時間とお金を使って、
(なま)を見に行くのです。
 すごい授業、すごいクラスを見ると、(理想に近い)イメージができます。「百聞は一見にしかず」です。一流レベルを知らないと、「これでいい」と思ってしまいがちです。
 いいものを見ることです。
 私の学級でよければ、見に来てください。
 ちょっと、いや、かなり遠いですけど…(笑)
 
 
 


 

 

勉強する

 

 

 教師で、勉強しない人はいないでしょう(ははは、案外いるんですよこれが)。
 しかし、「勉強している」という基準が恐ろしく低いのではないでしょうか。
 子どもを育ててなんぼの商売です。例えば、教材研究をするのは当たり前ではないでしょうか。勉強のうちに入らないと思います。
 私から見ると、勉強している人は100人中1人くらいでしょうか(失礼しました)。

 実践すればするほど、わからないことが出てきます。
 出てこない人は、勉強がたりないのです。
 勉強とは、たとえば次のようなことです。
 国語の教材研究をしているとしましょう。1つの単元で、発問をいくつつくっていますか。
 私は2ページで100問ずつつくりました。
 その中から、「これは」と思うものを選びます。
 授業でやってみます。
 成功することもあればそうでないこともあるでしょう。
 成功した場合は、どうしてよかったのかを分析します。失敗した場合は、どこがよくなかったのかを分析します。
 さあ、もっと勉強しましょう。お互いに。